2014年9月9日火曜日

四度目の中の湯温泉(その2)

3.久しぶりの乗鞍岳
 ほおのき平駐車場から乗鞍岳へのバス便は1時間に1本、次は12時50分、その間食堂で高山ラーメンを食する。畳平の気温は4℃とか、上着を持つ。料金は往復2200円、でも私は身障者割引で半額、そして予期しないことに、障害1級だったせいか、家内は介護者とかでやはり半額、子供料金で乗ることが出来た。天候は曇り、時々薄日が射す。定時に発車、乗客は30人ばかり、ここは1300m、ここから畳平まで1400mを上がる。国道を外れ、旧道の県道を先ずは平湯峠へ、更に高度を上げ、森林限界を過ぎ高山帯へ、この道路、バス、タクシー、自転車のみ乗り入れ可とか、自転車で上がっている人がいた。そしてやがて終点の畳平へ。このターミナルには、神社や案内所、郵便局、宿泊施設、売店などの建物が沢山建ち並んでいる。そしてここの標高は2702mとか、丁度白山の標高と同じだ。下りを14時40分のバスにし、約1時間滞在することに。高山帯に来たのは2年ぶり、折角だから近くにある魔王岳2763mに行ってみることにする。
 魔王岳へは段差の大きな石の階段が続いている。天候は曇り、しょっちゅうガスが去来する。したがって視界は良くない。この階段一歩では上がれず、二歩を要する。20段も上がると息が切れ、10秒は息継ぎをしなければならず、家内に待ってもらわねばならない始末に、我ながら情けなくなる。頂までの標高差は61m、何度立ち止まったことか。途中には平らな園地があり、何人かが休んでいる。階段はここまでで、少し先に標識があるピークが見え、ここからはゴロゴロした径となる。そして魔王岳のピークに着いた。視界が良ければ、北に槍穂、それに続く北アルプスが見える屈指の展望台なのだが、あいにく残念ながらそれは叶わない。南に目を転ずると、東大宇宙線観測所が見えているが、それから上はガスで見えていない。でも沢山の人が頂上の剣ヶ峰3026mを目指し行き来しているのが見える。眼下には畳平と鶴ヶ池が広がっている。この頂は狭く、二人しか立てない。暫く居て、下から上がって来る人が見えて、ピークを辞することにする。ゴロゴロした岩場の下り、家内から次の足を置く場所を指定される始末、有り難いことだが、老いては妻に従えか、我ながら落ちぶれたものだ。正に恐れ入谷の鬼子母神である。参った参った。
 下りて乗鞍本宮にお参りし、御朱印を頂く。下りは午後の第3便、登山スタイルの人も多く見かける。まだ9月初旬ということもあって、辺りはまだ緑一色、もう半月もすれば紅葉シーズン、また賑わうだろう。下り便には乗客の長い列、早々に列につく。補助席も使わねばならないほどの満席。下りのバスからは山腹を縫うスカイラインを俯瞰でき、上りには味わえなかった山岳道路ならではの高揚感がある。そしてやがて樹林帯に入り、平湯峠を経て、ほおのき平駐車場に戻った。

4.一路中の湯温泉へ
 もう後は今宵の宿の中の湯温泉旅館へ行くのみ、ここからは私が運転して、安直に安房トンネルを通るのではなく、国道158号線の安房峠越えで行くことにした。トンネル口を過ぎ、平湯温泉手前から峠越えに向かう。トンネル開通前は、高山と松本の往来は、この峠道しかなく、数多くある急なカーブを1回で曲がり切れない大型トラックもここを通っていた。でも今はここを通るのは余程の物好きな御仁のみ、現に対向した車は10台に満たなかった。久しぶりの峠道、のんびり走る。ずっと上りが続き、そしてやがて安房峠へ。標高は1812m、以前は峠に建物があったように思ったが、今は何もない。下車しても仕様がないので、そのまま通過する。これからはずっと下り、家内に聞くと、温泉旅館は7号カーブがある場所とか、急な斜面に作られた道路、長野県側から、カーブ毎に1号かSら順に番号が付けられていて、7号はその7番目のカーブである。峠から順に番号が若くなり、そしてやがて7号カーブ、中の湯温泉旅館が見えた。標高は1500mとかである。

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