13.子うし会物故者法要
物故者法要は5月24日午後1時、場所は野々市市本町三丁目にある真宗大谷派の照臺寺で行なった。このお寺は大変古く、創建は康平4年 (1061) とか、開基は道圓、当時は近くに加賀の国司だった富樫氏の館があった。しかし一向一揆が起きて富樫氏が滅亡し、その後嘉禄元年 (1225) には天台宗から一向宗 (浄土真宗) に転宗したという経緯がある。
法要が始まる 30 分前には、男9人と女9人、それに 21 日に亡くなった U 君の妹さんもお参りに来られた。皆さん大概は昔の面影があり、昔話をして旧交を温めたが、1人名を思い出せない方がいて、失礼ですが何方ですかとお聞きしたところ、K 君と分かった。数え四十歳の厄除け以来で、40 年ぶりの再会だった。また 90 歳になられた前住職の方もお見えになり、以前毎年法要をしていた頃は、この方に導師をして頂き、またお説教もして頂いたものだ。今は娘婿の方が住職をなされておられ、今日の導師はこの方がなされた。
物故者は男 12 人女4人の計 16 人、本堂の本尊阿弥陀如来立像の前の仏壇に、16 人の名前と亡くなった年月日と享年を墨書した名簿が掲げられてあった。一番初めに亡くなった方の年齢が当時で 40 歳、今年亡くなった U 君の享年が 80 歳、40 年経過したことになる。もう子うし会で行う物故者法要は、これを区切りにしようということに申し合わせたこともあって、意義ある会になったのではと思う。法要は1時間ばかり、唱えられたお経は観無量寿経のようだった。順に焼香して、故人の冥福を祈った。
(閑話休題)法要を行った照臺寺の前住職の照岡淳さんは、北國新聞社刊行の「日本の名僧 100 人 この一字」に名を連ねておいでで、真宗大谷派全国正副議長会の会長を歴任されたことがあるとか。そして書かれた一字は「臺 (だい, うてな)」で、これは「物事の土台となる基盤」「尊い場所」を示し、万物の生を支えてくれる大地を表するという。
14.山代温泉「ゆのくに天祥」で傘寿の祝宴
1泊2日の傘寿の祝宴に参加するのは男性5名女性6名の 11 人、当初は宿の車を利用しようと思って交渉していたが、15 名に満たないと宿のマイクロバスは出せないとのことで、急遽自家用車3台に分乗して出かけることにした。野々市から山代温泉までは 50 km 弱、午後2時過ぎに寺を出て、3時には宿に着いた。白雲本館の 20 畳はあろうかという標準和室、隣り合わせの部屋に女性6人と男性5人が入った。
小憩の後、浴場へ行く。この宿では4年前に自家源泉を掘削し、これまでの共同源泉からの引湯とで、加水なしで3つの大きな浴場を掛け流しにしている。この時間帯は、男性が1階の「九谷の湯処」の6湯、女性が3階の「悠幻の湯殿」の7湯と1階の「滝見の湯屋」の5湯、翌日の午前にはこれが男女入れ替えになり、すべてで 18 の湯を巡ることもできる。新しく造られた天祥の館には、温泉露天風呂付きの客室もあるとかである。ただ標準仕様の部屋の浴室の湯は温泉水ではないと断り書きがしてあった。
食事は午後6時に食事処・四季でテーブル形式、この会ではもう十年位前から、足腰不自由な人が居るので、食事はもっぱらこのスタイルにしてもらっている。傘寿の祝いの宴と銘打ってあり、献立の品数も 15 品ばかりと多く、十分満足できるものだった。そして部屋には紫色のちゃんちゃんこと冠りものが用意されていて、これらを身につけて記念写真を撮った。そして十分に食べて飲んで駄弁った後、部屋に戻り、その後男性部屋で再び二次会、地元での会は久しぶりで、遠くだと参加できないという方々の参加もあって、随分と話が弾んだ。それで来年以降は、この「子うし会」も有志で行なうことにし、石川の私を入れた地元3人は世話人を下りることにし、以降の世話は何故か皆元気がいい関西在住の方々にお願いすることにした。
15.叔父と同道して旧薬学部薬草園へ
5月 29 日の日曜日に、かねて叔父が世話をしていた小立野にある旧薬草園を一度見に行きたいと話されていたので、午後1時に叔父宅へ出向いた。この日は天気が良く、汗ばむ程だった。医学部構内の旧薬学部前に車を停め、旧薬草園へ行った。元は薬草園の入り口に植えられていたメタセコイアは、伐られずに高く成長していた。叔父の話では石川県に植えられた第1号だとか。私の家の庭にも叔父が植えたのがあるが、欅と孟宗竹に囲まれて樹勢は今一である。ところで旧薬草園は、小立野トンネル貫通の際と、医学部の付属施設が造られて、旧の面積の4分の1位になり、しかも残りは高いフェンスに囲まれていて、中へは全く入られず、しかも全く手入れされずで、密林状態になっていた。以前は4百種ばかりの薬用植物が植えられていたというが、今は草本は多分なく、木本が繁っている状態である。外からウツギの白い花が咲いているのが見えた。訪れた記念に大きなハクウンボクの葉を持ち帰った。
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