この自然及び自然現象に係る紋所については、田中豊子さんの「不思議を訪ねる」には該当するものがないので、これまでの植物や動物に準じて、五十音順に記載した。ここでは、松村朗監修の「大辞泉」から、紋所の名と記載のある事象を抽出し、その事象の和名と漢字名と簡単な説明、及び [1] 紋所の由来、 [2] 代表的な紋所の名称を記載した。
● いし 石 : 岩石の小片。岩よりも小さく、砂よりも大きなもの。
[1] 石を図案化したもの。 [2] 三つ石、四つ石、丸に一つ石 など。
● いなずま 稲妻 : 空中電気の放電によって生じる電光。
[1] 稲妻形:稲妻の形を折れ曲がった直線で図案化したもの。
稲妻菱:稲妻形を菱形に描いたもの。
[2] 稲妻鶴、丸に稲妻 など(以上稲妻形)、稲妻菱、四つ稲妻菱 など(以上稲妻菱)。
● しちよう 七曜 : 日・月と火星・水星・木星・金星・土星の七つの天体。七曜星。
[1] 中央の大きな円の周りを6つの小さな円で囲んだもの。 [2] 七曜、割り七曜 など。
● すはま 州浜、洲浜 : 曲線を描いて州が出入りしている浜。
[1] 州浜形(州浜を上から見下ろしたような)もので、三つ輪形とも。[2] 州浜、丸に州浜など。
● つき 月 : 地球の衛星。
[1] 月の形を図案化したもの。 [2] 半月、朧月、月星 など。
● なみ 波 : 風や震動によって起こる海や川の水面の高低運動。波浪。
[1] 波を図案化したもの。 [2] 向い浪、二頭浪、三頭浪 など。
● ひあし 日足、日脚 : 雲の切れ目や物の隙間から射す太陽の光線。陽射し。
[1] 陽射しを図案化したもの。 [2] 六つ日足 など。
● ほし 星 : 夜空に点々と小さく光っている天体。
[1] 円形を星に見立てて、いろいろに組み合わせたもの。
[2] 三つ星、丸に三つ星、一文字に三つ星、渡辺星 など。
● やま 山 : 陸地の表面が周辺の土地よりも高く盛り上がった所。日本では古来、草木が生い茂り、 さまざまな恵をもたらす場所としてとらえている。また古くは神が住む神聖な地域として、信仰の 対象や修行の場とされた。
[1] 山を図案化したもの。 [2] 山に霞 など。
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