2011年4月18日月曜日

再び200キロを駆けて訪れた「こそば亭」

 平成23年の探蕎会第2弾の蕎麦屋巡りは「こそば亭」、私は予め偵察ということで、半月前に家内を同道して妙高市美守(ひだのもり)を訪れた。あの小粒な「こそば」に魅せられたというわけである。訪ねた日は土曜日だったので、品書きには、通常出る「おやまぼくち」をつなぎにした「こそば」と、金・土限定の、この時期はお茶入りの「かわりそば」があった。食したのは「天ざる」と「かけそば」、「そば」は程よいもつもつ感と、程よいコシとのどごし、でも可もなく不可もなくという感じ、もしあの小粒の「こそば」の魅惑がなければ、「そば」自体には何も魅力は感じられなかった。とりわけ鼻風邪を引いていたこともあって、香りは全く感じられなかったが、これは家内もそうだと言っていたから、満更私の鼻つんぼのせいでもなかったようだ。でも主人の応対もよく、店の感じも悪くはなく、2週後の4月17日には会で15人ばかり、金沢から訪れますと言って辞した。
 さて当日は15名の参加、風は冷たいが、天気は上々、8時過ぎには参加の方々が次々とお集まりになる。新しく今度初めて参加された会員の中に吉田さんという方がいて、今日は福井からの参加とか、聞くと山口さんの紹介で来ましたという。そして山口さんは山のお師匠さん、時々ご一緒するという。そのうち山口さんも見えられ、紹介してもらう。彼女は愛知県の出身、外資系の会社に勤めていて、これまでは金沢にいたのだが、今は福井にお住まい、山口さんは、私の山のパートナーだと言われた。山口さんのお宅へ過日お邪魔した時に、大概山へは二人で行くことが多く、岩登りではその方が最も能率が良いと話されていたが、そのパートナーとは彼女のことだったのかと思ったりする。彼女は冬だと20kg位は担ぎますというから、これは本格的だ。名前は吉田千恵さん、名前の読みは「ちさと」、愛知の方ではよくある読み方だとか。私もせめて20歳くらい若くて、ペースメーカーを入れていなければ、お付き合いできたかもと思ったりした。
 面々がお集まりになり、寺田会長の挨拶の後、3台の車に分乗して出かける。時刻は8時30分。運転する方は、和泉さん、前田さん、山口さん、高速道を北陸道の金沢西ICで乗り、有磯海SAで休憩し、上信越道の中郷ICで下りる。コースは2週前と全く同じ、目的地の「こそば亭」には、前と同じく11時に着いた。周囲の田はこの前は一面の雪原だったが、今は雪はなく、春一色である。周りには桃や木瓜の蕾が膨らみ、辛夷が咲き誇っている。春の日差しを浴びて、しばし談笑する。そして前と同じく開店15分前に主人から中へどうぞと言われる。土間のテーブルに8人、小上がりに7人が陣取る。私は入り口に近いテーブルに、結果的に真先に注文を聞かれ、どこよりも早く注文の「そば」が来ることに、先月の「福助」では最後だったのにである。皆さん「天ざる」か「上天ざる」、私は上の方、天と上天の違いはエビ2尾の違いで、100円の差。このエビは、稚子を深層水と妙高の水とで養殖したという「妙高雪えび」、何というエビか分からないが、この前来たときは、エビといえば通常は車海老だからと「天ざる」にしたが、後で妙高で養ったエビと知り、次回はこのエビが入っている「上天ざる」をゲットしようと思っていた。
 私を除く3人は「上天ざる大」、見るとかなりのボリュームである。エビは2尾で殻付き、そのまま召し上がって下さいと言われる。ほかに野菜天5種、1回に2人分ずつ出るから、恐らくこちらが食べ終わった頃に最後の人に届くのではと話していたら、正にその通りとなった。それにしても「こそば」という珍しさはあるにせよ、でなければ長躯200キロかなたの金沢から食べに訪れるほどの「そば」じゃないのではというのが偽らざる気持ちだ。まあ二度と来ることはあるまい。ただし私の場合は三度と来ることはないということになるが。
 このままでは引き下がれないと、どこかへ。妙高温泉という声もあったが、地元の人なのだろう、高田の観桜は如何ですかと言われ、高田公園へ。混んでいますよと言われたが案の定、桜は満開、天気が上々とあれば、人が繰り出すのは必定、車の中から雰囲気を味わっただけで、下車しなかった。そして上越ICから一路金沢へ、例のごとく小矢部SAで総括、あっけなく妙高探蕎は終わった。
 [付]お酒については、以前は置いていたが、今は置いてないとのことだった。また蕎麦について、お取り寄せの「そば」の需要が多いようですが、玄蕎麦の量は足りるのですかと聞くと、現在需要に応えられるように作付け面積も多くし、その結果一部は手刈りでなく機械での刈り入れも導入しているとか。とすると、手刈りし、島立てして天日干しするという伝説的な手法は崩れかけていると見てよいような気がする。それと今日の「そば」との関連はどうなのだろうか。

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