2017年9月18日月曜日

家内と巡った信州探蕎再訪(その1)

 6月下旬に出かけた信州への探蕎行の話を家で話したところ、家内はいつもの秘湯巡りよりも、この探蕎のコースで行きたいとのことで、早速に別所温泉の七草の湯へ9月13日に泊まる予約をした。早々に申し込んだのは、先の探蕎行で前田さんから聞いた早割ドリンク付きの特典を当て込んだためである。コースは、初日は上田市にある「おお西」、翌日は池田町にある「安曇野 翁」と、会で巡ったコースを踏襲することに。
 
9月13日(水) 曇り
 家を8時半に出る。給油所でガソリンを満タンにする。80ℓで640kmばかり、途中で20ℓを追加給油しよう。白山 IC で北陸道へ、有磯海 SA で休憩、さらに上信越道の妙高 SA で休憩し、上田菅平 IC で高速道を下りる。時刻は午後1時、目指す「おお西」は午後2時で終いという。行き先をカーナビで電話番号を入力したが、登録されていないとのこと、少々焦った。お陰で上田駅前まで一巡する羽目に、でもどうやら店がある柳通りに出た。それでとある空き地に車を停め、店へ向かうと、店の裏手の空き地に主人がおいでた。それで別の空き地に車を停めたというと、構わないとかでそのままにして店へ入った。
 店はかつて商家だったという古めかしい建物、かなり広い座敷と土間、でも薄暗い。私達は土間のテーブルに陣取る.先客がいた。どこか遠所からの客のようだった。私達は主人の大西さんの代名詞でもある「発芽そば切り」と野菜天を注文する。ほどなく届く。そばは大きな蓋付きの朱塗りのお椀に入っている。これはそばが乾かないようにするためだとか、でも水切りが十分でない感じだ。さて家内の評価はどうだろうか、答えを待つ。私はまあまあだと思ったが、彼女の評価は、そばも天ぷらも亀平
( 私達がよく行く金沢のそば屋 ) にはとても及ばないとのこと。それに伝票を持っておいでたおかみさんの格好がまさしく普段着のまま、キリッとした雰囲気が全くなく、これも減点要因となったようだ。2時近くにもう1組が迷ったとか言いながら入ってきた。でも2時過ぎに来られた客は入らずに帰っていった。
 店を出て、車はひたすら西へ、正面に見える夫神岳の麓にある別所温泉を目指す。今宵の宿の「七草の湯」には3時少し前に着いた。もう部屋へ入れますとのことで、案内されて5階の部屋へ、そして暫し寛ぐ。テーブルの上には、お菓子や乾き物6種、佃煮7種、仲居さんからいろいろ説明を聴く。夕食を6時半、朝食は7時半にお願いする。窓下には安楽寺の山門が見え、東方には塩田平が広がり、遠くには菅平高原から浅間山へ続く山並みが見えている。暫く休憩してから安楽寺へ出かけることに。
 宿の前にある山門を潜り、石畳の参道を進む。この寺は、当初北向観音堂をお護りする別所三楽寺 ( 長楽・安楽・常楽 ) の一つとして建立されたが、その後曹洞宗に改宗されている。境内の入り口からは165段の急な石段を上がると寺務所に出る。御朱印をお願いした後、拝観料を納め、さらに64段もの石段を上がり、国宝の八角三重塔を拝観する。一見四重に見えるが、一番下段のは庇とかである。屋根は4年前に全部葺き替えたとか。その際に行われた C14 の年代測定で、この塔は鎌倉時代末期に建立されたことが判明したという。
 次に別所三楽寺の本坊である常楽寺へ向かう。因みにもう一寺の長楽寺は現存していない。安楽寺で常楽寺への近道を教わり出かける。10分ばかりで着いた。この寺は天台宗で、北向観音をお護りする本坊だとか、でも人影はない。入山料を払い、御朱印を頂き (但し無人 )、境内を見回る。茅葺きの本堂の前には、御船の松という由緒ある船の形をした黒松が植わっている。またここには重文の石造多宝塔が裏山にあるとかだが、敬遠した。
 宿へ戻る。北向観音へは明朝お参りすることに。温泉に浸かった後、取りあえず部屋の冷蔵庫にあるビールの大瓶 (この前の訪問の折に2本常備してあることを確認 ) 1本で喉を潤す。摘みは佃煮や乾き物、テレビで相撲を見ながら寛ぐ。その後家内も湯から上がってきてさらに1本、今夕の夕食は部屋食とか、定時に夕食となる。係の仲居さんは小柄な若くて綺麗な方、20代前半かと思いきや32歳で2人のお母さんとか、驚いた。女将さんも挨拶に来られ、前田さんや松川さんの名前を口にされて驚いてしまった。サービスのドリンクは地元の赤ワインのフルボトル、大きなワイングラスも付いてきた。品数は12品、持ってきて頂いた折ごとに一々説明をされる。途中でワインがなくなり、中ジョッキを2つ追加する。当初は何か料理を追加する予定でいたが、頼まなくてよかった。品数も量も多くて満腹になってしまった。片付けてもらって、床を敷いてもらう。窓の外を見ると、散りばめたように明かりが点々とする塩田平、そして空には下弦の月、幻想的な眺めだった。

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