2016年4月1日金曜日

妙成寺門前のそば処「浄楽」

 探蕎会の3月の行事である蕎麦屋訪問は、24日の木曜日に羽咋市にある「浄楽」へということに。提案されたのは寺田会長で、HAB (北陸テレビ朝日) で紹介されていたのを見られたとのことでの訪問となった。事務局の前田さんからの案内では、参加者は12名で、当日の注文は蕎麦屋ランチ A  1,350 円で予約済みとかだった。
 当日は天候も良く、寺田会長と私は和泉さんの車に便乗し、集合場所の山側環状道路沿いにあるカーマ田上店駐車場に向かう。全員集合し、車3台で出かける。出発は10時、取りあえず能登里山海道の高松 P まで、他の2台は前田さんと奥平さんの車。高松 P で会長から挨拶があり、その後一路妙成寺へと向かう。能登里山海道を柳田 IC で下りて、国道 249 号線を北上する。気多大社前を過ぎ、妙成寺の五重塔が見える頃、柴垣交差点を妙成寺への標識に従って右折し道なりに行くと、右手に目指す「浄楽」があった。集合場所からは10分の休憩を入れて1時間だった。ところで店の前には車は2台しか駐車できないが、少し坂を下ると妙成寺の黒門があり、その前とか中の広い駐車場に車を停められる。
 開店は11時30分なので、暫く寺の周辺をブラつく。黒門をくぐると、正面奥に五重塔が見える。訪れたのは、私の叔父の後妻の父親が妙成寺の貫主をなされていた頃に訪れて以来である。受付で御朱印を頂いた。暫くして店に入ってもよいとの案内があり、「浄楽」に戻る。店に入ると、中に「本日は予約客のみ」との貼り紙、一瞬私たちのみのためにそうされたのだとすると、何か実に申し訳ないと内心思った。入るとすぐに囲炉裏があり、そこには前田さんがいて、ここは酒を飲まない人が座る場所とかで、酒飲みは奥のテーブルへどうぞと言われて奥へ。結局囲炉裏端に4人、奥の部屋に8人が座る。
 初めにお茶と摘みに中細の蕎麦の唐揚げが出る。お酒はコップ酒か4合瓶とかで、私は珠洲の宗玄の中瓶を貰った。暫くして、黒塗りのお盆に「そば飯」「そば豆腐」「野菜のかき揚げ盛り合わせ」「野菜の一夜漬け」が、そしてそば汁と薬味も届く。蕎麦の入った御飯や蕎麦豆腐を食べるのは実に久しぶりだった。かき揚げは地元野菜を5品ばかり、田舎らしい仕上げだ。そして本命の「田舎そば」、孟宗竹を縦割りにした器に石臼手挽きした中細のそばが盛られている。。「そば」はまずまずの出来だった。途中にどやどやと2組ばかりの客が入って来て、これでほぼ満席になった。彼らも予約客だったようだ。入り口の貼り紙は伊達に書かれていた訳ではなかったと知り、内心安堵した。午後1時近く、用事があるという奥平さんと大滝さんは帰沢され、残り10人は妙成寺へ参詣に出かけた。

 妙成寺は北陸における日蓮宗の本山で、山号を金榮山という。開創は永仁2年 (1294) 。開山は日蓮上人の弟子の日像上人。今の建物は加賀前田家の初代から五代にかけて造営されたもので、十棟が国指定重要文化財 (国重文) に、三棟が石川県文化財 (県文) に指定されている。ほかに県文の名勝庭園もある。受付で拝観料を払い、順路に従って境内を巡った。いずれの建物も中へは入られず、外からのみの拝観である。
 (1) 浄行堂。(2) 二王門 (国重文) は寛永2年 (1625) の建立。二王は阿行と吽行。(3) 開山堂 (県文) は延宝5年 (1677) の建立。(4) 経堂 (国重文) は寛文10年 (1670) の建立。(5) 五重塔 (国重文) は元和4年 (1618) の建立。北陸唯一の木造五重塔で、高さは 34.18 m 。国宝指定への動きがある。(6) 丈六堂/釈迦堂 (県文) は貞享3年 (1686) の建立。傍らに閻魔堂がある。(7) 三十番神堂 (国重文) は慶長19年 (1614) の建立。内陣に日本の国神三十体を祭祀する。(8) 三十番神堂拝殿 (県文) 。(9) 三光堂 (国重文) は元和9年 (1623) の建立。堂内に三光天 (日天、月天、明星天) を安置。(10) 本堂 (国重文) は慶長19年 (1614) の建立。屋根は入母屋造り杮葺き。(11) 祖師堂 (国重文) は寛永元年 (1624) の建立。宗祖日蓮上人の尊像を安置。(12) 鐘楼 (国重文) は寛永2年 (1625) の建立。(13) 名勝庭園 (県文) は江戸時代前期の作庭で蓬萊式池泉鑑賞庭園。(14) 書院 (国重文) は万治2年 (1659) の建立。(15) 庫裏 (国重文) は文禄2年 (1593) の建立。妙成寺最古の建築。 以上を順に見て回った。
 久しぶりにゆったりした時を過ごした。受付に近い境内で、大きな石を配置していたので訊くと、新しく池を造成して周りに石を配するのだとか。当然境内なので建物等ともマッチしバランスも考えてのことなのだろうが、本当に必要な配置なのか疑問に思った。

〔メ モ〕
1.そば処「浄楽」 〒925−0002 羽咋市滝谷町 ロ 51  ☎0767−27−1433
          営 業:11時半 〜 15時  定休日:水曜日  席 数:20
   〔お品書き〕 田舎そば、まかない蕎麦 (釜あげ) 900円
          昼ランチ(田舎そば、そば飯、そば豆腐、かき揚げ ほか) 1350円
          そばコース「心づくし」(要予約) 2000円、3000円
2.金榮山「妙成寺」 日蓮宗北陸本山
          〒925−0002 羽咋市滝谷町 ヨ 1  ☎0767−27−1433
          拝観時間:午前8時 〜 午後5時   拝観料:500円 

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