2015年12月4日金曜日

「のとじ荘」と「そば」と「ジンベエザメ」(初日)

 11 月 25 日に珠洲へ橋本先生を訪ねて、宿舎の「のとじ荘」で懇談した。この宿舎、元はありきたりの国民宿舎だったが、3月に改築新装なって、見違えるようなスマートな施設になった。家内にこのことを話すと、ぜひ一度行きたいという。それじゃと家内が2日フリーになる 11 月 22・23 日にと、早速ダメもとで問い合わすと、丁度1室空いていますとのこと、ラッキーだった。

11月22日 一路珠洲へ 途中「あい物」へ
 宿舎のチェックインは午後3時、車で寄り道しても3時間ばかり、昼はどこかでそばを食べることにして、午前 11 時に家を出た。いつものように山側環状道路から のと里山海道へ、道の駅高松で小休止の後、家内の同意を得て今浜の「あい物」へ向かう。というのも家内のそばへのシビアさは私の比ではなく、一度お眼鏡に叶わないと、以後は絶対行かないという頑固さである。このそば屋は私が一度エスコートしていて、OK の店である。開店は 11 時だが、混んでいれば待てばいいとのことで、その覚悟で行く。入ると丁度カウンターが2席空いていて掛けられた。この後すぐに客で一杯になって待つ人も出たものの、天気も良く待つのは苦にならないようだ。「天ざる」を注文する。今日は休日とあって、カウンター越しの厨房には5人がてんてこ舞いしていた。程なく注文の品が届く。ここのそばは打ち立て、私たちが居る間にも次の客にそばを打っておいでた。だからここでは売り切れ終いということは到底ないということだ。飛び切りの上ではないにしろ、美味しく頂けるそばだ。この前の音楽会で、波田野教室で一緒だった、今は津幡町で小児科を開業している先生に会ったところ、、実家に近いこの店を大変贔屓にしていると話していた。 
 のと里山海道に戻り北上する。別所岳 SA で休憩し、展望台へ上がって七尾湾を見下ろそうかと話していたが、つい通過してしまい、「まれ」の曲が響いてきて、それと気付いたが、もう後の祭りだった。それではと、のと里山海道から高架橋を渡って珠洲道路 (のとスターライン) に入り、道の駅「能登空港」で時間を費やすことにする。着いたのは午後1時少し前だった。ここから珠洲までは 50 分位、それで空港内をブラつくことに。送迎の展望ロビーへ上がる。飛行場全体が見渡せ、そこには遠景のパノラマが描かれたパネルがあり、これを見て驚いた。もっとも遠くまで見渡せる日でないとダメだろうが、方角的には南南東に当たると思われる方向に、後立山連峰の白馬岳 (2937)、五竜岳 (2814)、鹿島槍ヶ岳 (2889)、その手前に立山連峰の剣岳 (2999)、立山 (3015)、薬師岳 (2926) が見えるという。今日は生憎の薄曇りで見えていない。また南の方角には、近くは能登島、和倉温泉、ツインブリッジのと、山では左から石動山 (465)、遠くに白山 (2702)、その右に宝達山 (637) が見えるとある。初めてのこととてこれには驚いた。いつかその景観を観たいものだ。
 午後2時過ぎに空港を出た。後は快適な珠洲道路を東へ、途中サルビアが道の両側に植えられたサルビアロードを通る。途中道の駅「桜峠」に立ち寄り、後は珠洲までノンストップ、快適に走って、珠洲市宝立町鵜飼にある珠洲温泉のとじ荘には3時少し前に着いた。駐車場に車を停め、時間前だったがチェックインできた。部屋は2階海側の 209 号室だった。部屋はベッドと畳の和洋室、すぐ近くに海が見える。ベランダに出ると、右に見附島、島は一見軍艦の船首にも見えることから、別名軍艦島の異名を持つ。沖の浅瀬には鳥が群がっている。その右には鳥居と小さな社、風があり、海がざわついている。鳥は白っぽいのはカモメだろうが、黒っぽいのは何という鳥だろうか。宿の人では今の寒い時期になるとやって来るとかだった。
 夕食は午後6時にする。十分時間があり、取り敢えずは風呂へ。この時間、絶景露天風呂の「弘法の湯」は男湯、大浴場の「見附の湯」は女湯、海と島と海鳥、そして港と航行する大型船などを見ながら湯を楽しんだ。上がって部屋でテレビを観ながら、持参のボジョレ・ヌーヴォで喉を癒す。つまみはブルーチーズ、家内からあまり飲まないようにと注意を受けたが、知らず知らず1本が空いてしまった。家内は缶ビール、小さい缶なので訝ったが、夕食にしっかり頂きますとのこと、それもそうだ。
 夕食は2階のレストラン漁火、室ごとに別テーブル、前回は個室だったが、こんな部屋は1室のみらしい。他に大広間もあるという。座って十一月二十二日のお品書きを見ると 12 品あり、ここ珠洲特産の品が数品、あと能登産の品々も多い。ただ品が盛られている器は珠洲焼きというわけではなく、洋食器だった。でも料理は良心的で上等だ。飲み物は家内は生ビールを2杯、私は少々酩酊していて、でも地元珠洲の酒の「宗玄」の燗酒を銚子1本頂いた。駄弁りながら美味しく全部の品を頂いた。食後夜の海と港の灯を見ながら寛ぐ。この前はロビーのラウンジでお酒を頂戴したが、この日はその元気は失せていた。家内は「飲むならどうぞ」、「酔いが残ったら私が運転します」というが、気持ちだけを頂いておくことにした。外を見ると、飯田港の入り口を示す航路灯の赤橙色の点滅が何とも幻想的だった。

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