2015年3月26日木曜日

平成27年3月の探蕎は「あい物」(その2)

(承前)
3.「あい物」探蕎本番
 3月16日の事務局からのメールでは、3月20日の「あい物」への参加者は13名で、次の方々 (敬称略) だった。池端、石黒、和泉 (2)、太田 (2)、奥平、木村、寺田、新田 (当日欠)、松川、松田、前田。会費は2500円 + お酒代。集合は午前11時現地集合との指示。ただ事務局からは3月19日にメールがあり、申込みは探蕎会ではなく、前田で予約してある旨の連絡があった。これからは会での予約はしない方が良いのではと思わされた連絡だった。
 探蕎の当日、私は和泉さんの車に便乗させていただくことにし、9時50分に家を出た。野々市から山側環状道路、次いで「のと里山海道」に入る。今浜インター近くまで来ると、自動車道からも「そば」と書かれた幟が何本も見え、これだと見落とさないが、この前はこれが見えなかったものだから、つい行き過ぎてしまった。時間は丁度1時間を要した。今日は天気も良く、蕎麦日和という言葉はないにしても、実に温かく過ごしよい日だ。
 11時近くになり店へ入る。私たちは奥の畳の間へ通される。2連の座卓に10人座れるようにセットしてあった。今日の参加者は12人、少々窮屈だが、全員入られるようにセットし直してもらう。今回はおまかせで2500円のコース、どんな品が出て来るのかの楽しみがある。飲物のお酒は久保田の千寿を冷やで頂くことに。
 テーブルには「そばのかりんとう」が出ていて、お茶が運ばれてきた。そして暫くして付き出しの胡瓜と人参の浅漬けが小皿に、そして1合が入る珠洲焼の黒い湯呑み型の片口に冷えた千寿と黒釉の盃が。このお酒は実に癖がなく飲みやすい酒だ。そして程なく珠洲焼の小鉢に山葵和えが、紐状の本体は一見イカと思いきや、これはホタテだとか、私には初めての見参だった。次いで角皿に大葉を敷き、その上に小分け包装の絹豆腐、包丁で斜に十字に切り、おろし生姜と葱のあしらい、この豆腐にはうま味が感じられた。そして焼き味噌、これはそば屋の定番、小振りなしゃもじにそば味噌、程よい味加減でお酒との相性は好い。そして脇役の天ぷら、南瓜の輪切り、海老、甘藷と大葉、州浜をかたどった皿に盛られ、抹茶塩が添えられている。先に訪れた時には蕗の薹が盛られていたが、今回はなかった。
 そして本命の「高遠そば」、角盆に珠洲焼と思しき黒縁の中皿に簀の子が敷かれ、その上にそばがやや多めに盛られている。そしてコップには辛味大根のおろし汁、それにそば汁とそば猪口と薬味。辛味大根のおろし汁はかなり辛いようで、中には残された方もおいでた。でもこの辛さが高遠そばの真骨頂なのだが。私はせっかくなので残りを頂戴した。そばも程よく美味しかった。
 一段落したところで、州浜をかたどった別の皿に「そば団子」が、1串3連の平たい団子に酢みそが付いていて、そばがきとは一風変わった趣きがある。このとき何故か女性限定としてピスタチオが出された。その意図は不明だ。終わりに近く、おカミさんから、宝達葛の「くず切り」はどうですかとの下問、2人で1つ頂くことにする。あちらでは気配りされ、朱の塗り鉢に半人前ずつ入ったのを供された。これが本物の宝達葛か、何とも淡く曇った透明感がなかなか上品で、見ていてもほれぼれする。微かな甘味が感じられる。
 こうして「あい物」への探蕎は幕を閉じた。帰りに玄関で集合写真を撮った。

〔閑話休題〕
1.参加した12人のうち、太田さん夫妻と奥平さんの3人が北陸新幹線に乗車されていた。その印象を伺うと、とにかく静かで、停まる時以外は全く振動を身体に感じないとのこと。したがって、発車の時もいつ動き出したかは分からず、これは走行中も同じだったという。それでコーヒーカップをテーブルに置いても、列車の振動やなにかで動くことは全くなくて、実に快適とのことだった。またトイレでも、横揺れが全く無いので、安心して用を足せたという。従来線では全く考えられないことだ。
2.会話のなかで、蕎麦「やまぎし」の話題が出て、津幡在住の太田さんから、山岸さん夫婦は実は恋愛結婚でしたとのこと、旦那さんが津幡に赴任された折に下宿した家の娘さんが奥さんとのこと。帰りに和泉さんを誘って「やまぎし」に寄ってお話を伺ったところ、正にそうであった。そして奥さんが言うには、実家と四十物さんとは親戚筋とのこと、正に赤い糸のつながりを感じた1日であった。

〔資 料〕
 店主:四十物 (あいもの) 一雄さん  創業:平成17年7月
 住所:〒 929ー1344 羽咋郡宝達志水町今浜北 15  ☎:0767ー28ー3653
 営業:平日 11:00〜16:00 頃  土・日・祝 11:00〜20:00  定休日:木曜日
 おしながき(抜粋) 単位:円
  冷たいそば:ざる(800)  高遠おろし(900)  天ざる(1000)  天ざるおろし(1500)  大盛 (400)
  ごはん・甘味:そばごはん(200)  くず切り(700)  そばがき(700)  そばだんご(250)
  酒肴:焼みそ(450)  天ぷら(600)  たこわさ(300)  にしんの甘露煮 (450)
  お酒:千寿 (800)  百寿 (500)  そば焼酎 (500)  ビール中 (600)
  ほかに、温かいそば、冷たいうどん、温かいうどん がある。そば・うどんは自家製。   

0 件のコメント:

コメントを投稿