2015年5月24日日曜日

7度目の満山荘は家内抜きで(その2)

(承前)
2.5月13日(火曜日)
 自宅を7時20分に出ることに。K 嬢は定時に車で来宅した。私の車はハイラックス・サーフ、この車はもう製造中止になっているが、トヨタで整備してもらいながら使用している。排気量は 2600 cc。K 嬢は今軽自動車に乗っているのだが、家内は私が風邪気味なこともあって、もしかして運転を代わらねばならないこともあるかも知れないので宜しくと言われたとかで、私が運転しましょうかとの申し出。これには私も驚いた。それと家内からは、私が運転をしている時は、貴方は後部座席に座って下さいと言われたとも。これはもう一人の H 嬢が私の車に乗る時は何時も助手席に座ることにしていることに起因している。家内の気配りも相当なものだ。
 金沢市の小立野で H 嬢を乗せ、山側環状道路を森本 IC へ。ところで、車の中ではえらく会話が弾み、私はつい森本 IC への導入路を通り過ぎてしまった。私も彼女らも全く気付かず、津幡バイパスへ入る高架橋を通っている時、初めて私は一体何処へ行くのかと疑った。そしてやっと北陸自動車道に戻らねばと気付き、一旦田舎道に下り、再びバイパスに戻り、漸く森本 IC に着けた。その後はひたすら高速道を走り、有磯海 SA で休憩する。昼に近く、ここで昼食をとることにした。暫時休憩の後、彼女のたっての希望もあり、それではと妙高 SA まで運転を任せることにする。運転するに当たって、ギアミッションは、P・B・N・D のラインのみを使うこと、速度は 120 km 以上は出さないようにお願いした。ここからは上越 JCT までに 26 のトンネルがあるが、彼女はトンネルには抵抗がないという。以前に一般車を運転していたせいもあってか、まずまずの運転、時にハンドルがぶれることもあったが、合格点だった。妙高 SA では、間近に仏典での須弥山を思わせる雪を纏った妙高山が端正な姿を見せて聳えていた。
 時間は午後1時半、ここからは私が運転する。小布施に寄ることにし、これまで経験はないが、小布施 PA に入り、スマート IC を抜けて市内に入ることに。市内は平日ながらかなりの混み様、ツアー客が多い印象を受ける。漸く北斎館裏に空き駐車場を見つけ、店で彼女らがお目当ての栗菓子を買い、私も家内からオーダーのあった小布施ワイナリーのワインを求めた。暫時買い物を楽しみ車に戻る。ここで今宵の宿の満山荘をナビに入力し出発する。初めは松川沿いに山田温泉へ、次いで七味温泉口から九十九折れの山道を上り、奥山田温泉へ。今日は空が霞んでいて、晴れた日には望める北アルプスも霞んで見える。
 日本秘湯を守る会の宿「満山荘」に着いたのは午後3時過ぎ、ここは標高 1500 m、今は緑が綺麗だ。いかにも古ぼけた田舎然とした門?を潜り、階段を上がると玄関に達する。入った所は板張りのロビーになっている。案内を告げると、若主人が囲炉裏で沸かした湯でお茶を入れてくれ、先ず一服。チェックイン後は、息子さんに案内されて部屋へ。この部屋はこの前来た時と同じ部屋、早速着替えて風呂へ。この時間帯、男性は岩風呂、女性は桧風呂、前者は館主の老主人の手作り、後者は業者にお願いしたもの、前者は男性的、後者は女性的、泉源は松川渓谷にあり、そこからここまでポンプアップしている。当時20軒で8億円を出資して出来上がったと老主人の堀江文四郎さんが話しておいでた。湯から上がって、部屋で山を眺めながら、持参の神の河で喉を潤す。彼女らも上がってきて、暫し駄弁り寛ぐ。
 午後6時半になり、食事処の「風土」へ。ここの料理は地の野菜や川魚などの旬の食材をふんだんに使った若女将の創作料理が売り物だ。今宵の飲み物にはビールとワインを所望した。この日、平成二十七年五月十三日の「北信濃風春の献立」は次のようだった。
「食前酒」またたび酒。「生湯葉」クコ 柏子 胡椒。「信州サーモンのコンフィー」塩糀 アロエヤングリーワシーサラダ。「地物野菜他とピクルスなど」ビーツとパブリカのソース 蕗味噌マヨネーズ 醤油ジュレ。「牛乳豆富」柚子味噌。「十六穀米スープとドライベジタブル」。「春の天麩羅」蕗の薹 こごみ 山ぶどうの芽 タラの芽 信州りんご 抹茶塩。「牛ヒレと冬瓜のお吸い物」独活 人参 ディル (注:ヒメウイキョウ )。「チーズの茶碗蒸し」トマト ねぎ。「大岩魚のジェノバ風ソース」長芋 椎茸 ミニキャロット キウイ生ハム卷クリームチーズ りんごソース。「野沢菜茶漬け」。「りんごあいす りんご赤ワイン煮 マンゴーヨーグルトソース。 (料理 明子)印
 部屋に戻ってロビーで寛ぐ。ベランダへ出ると空気がひんやりとしていい気持ちだ。眼下には長野の市街の明かりが見えている。ハンモック様の吊るされた籠があり、座るとゆらゆら揺れて何とも妙な気分になる。明日は須坂市へ下りて、豪商田中本家の雛飾りと版画美術館の豪華な30段千体の雛祭りと人形博物館の15段の五月人形を観ることに。

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