2009年5月20日水曜日

マーちゃんと「火ート」へ

 家内と音楽会に出かけることは年に1回あるかなしである。OEKの定期演奏会は私のみ会員となっているので私のみの出席であるが、そのほかに年に十数回の招待がある。大概二人入場可能なのだが、でも一緒に出かけることは先ずない。その何故の一因に、家内が町の体育協会の副会長を8年間、その前に常任理事を6年間していて、それに関係する会合、行事が目白押しにあることによる。それで大概は家内の姪(家内の長姉の長女で愛称マーちゃん)に渡して処分してもらっている。邦楽は家内の姉が好きだし、洋楽は姪が好きだ。この5月はラ・フォル・ジュルネの演目にモーツアルトの交響曲第40番があり、家内が聴きたいとのことでチケットを購入したが、当日直前にやはり会合でドタキャン、券はまた姪の手に、私は彼女と出かけ、終ってはお決まりの飲みコースとなった。その後新人登竜門コンサートが17日にあるとかで、二人で出かけることにしていたが、体協役員による家内の退任慰労会がこの日に突然入り、チケットはまたも姪の手に。でも彼女には予定の行事があるとかで、午後3時からの演奏会は私独りとなった。で家内が言うには、姪は午後5時以降だったら空いているので付き合いできますと。ということは飲みの付き合いはできますということになる。さて家内の方は、無理を言って体協役員を辞めたこともあって、この慰労会にはどうしても出なければならず、私独りでの飲みは心もとないと思ってか、姪を付き添わせた感がある。彼女は日本酒とワインが大好き、先日は大衆割烹で大いに飲んだから、今回はヤキトリにするか。前日の晩、姪に電話すると大好きとのこと、特に火ートは友達からも聞いていてぜひ行きたかった店だとのこと、それは上々、では私は5時に終って駆けつけるが、もし遅れるといけないから、5時半になったら、新天地の入口にある火ートへ行って、マスターがいるだろうから、二人お願いしますと言ってほしいと言付けた。
 明けて17日、演奏会が終って片町に着いたのは5時15分、店を覗くとマスターが準備をしていたので、後で二人お願いしますと言ったら、じゃ6時にということでOKとなった。6時までどこかでブラブラとも思ったが、考えてみると姪には30分に予約を頼んでおいた手前、30分にまた予約するとダブってしまうということに気付き、古寺町をブラブラする。彼女は定刻少し前に現れた。予約は済んだので、後は時間待ち、ということでベンチに座り駄弁る。姪はもう50代、旦那は他界し独り身。二女一男のうち、長女と次女は結婚し孫が3人もいるから、れっきとした婆ちゃんであるが、とても若々しくてそんなには見えない。彼女は市内のとある有名クリニックの事務長をしていて大変忙しい。また週に一度は健康の為と称して社交ダンスを習っているとかだが、お陰で腰痛が嘘のように良くなり、それで家内にも薦めているとか。80の腰の曲がった婆ちゃんも来ているという。そんな会話をしている間に5分前、「火ート」へ向かう。
 客はまだ居なかったが、入店OK、焼き場の前に座る。まだ炭火を調整している準備段階、焦らず待つ。暫くして男女のペア、続いてもう一組、残り1席も6時10分までには埋まってしまった。私を除く男3人をマスターは名前で呼んでいたから、常連なのだろう。正肉、ねぎま、つくねを頼む。他の注文を聞いていると、なんこつは常時ないらしい。また今日はせせりもないと。姪は今日は喉が渇いたから初めにビール、エビスのみだが、マスターは緑ラベルの方が飲みやすいと言うから、そうする。その後は彼女は日本酒(白鹿の一合瓶)、私は芋焼酎のロック。彼女は友達からこの店のことはよく聞かされていて、ぜひ来たいと思っていたという。その女友達二人の愛称を言うと、マスターはもう5年位の付き合いだという。驚いた。先ず、つくね、実にジューシー、マーちゃんは吃驚していた。こんな美味しいのは食べたことがないと言う。来た甲斐があったというもの。正肉もねぎまも抜群、コーチンの味は濃く、しかもボリュームがあり、申し分がない。酒がすすむ。次いでかんせつ、かわ、ればー、すなぎもを注文する。はつと手羽先はなくなってしまった。7人で食い尽くした感じ、残っているのは砂肝と笹身と肝臓と野菜類のみ。やがて5人は帰った。お客さんが何組も覗くが、今日はもう品がないと断っている始末、聞くと今日は客が少ないだろうと7人分しか用意しなかったという。終りにささみとアスパラ、まいたけ、ねぎをもらう。その間、マーちゃんは大胆にもマスターに質問しだした。聞いていて分かったことは、開店して8年、38歳の独身、きっかけは関連した仕事をしていたから、住まいは実家、日によって準備する分量を調整するが、当たることもあり、当たらないことも、今日は見込み違いでしたと。帰りにコーチンの半熟卵を貰った。帰り際、馴染みの客が来て、あるものでいいからと入ってきた。勝手の分かった客なのだろう。珍しくマスターは客からビールを貰って談笑していた。

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