(承前)
3.「七草の湯」 上田市別所温泉 1621 TEL 0268-38-2323
「おお西」を出た後、上田城跡公園へと車を進め、上田城跡を散策し、真田神社に参拝した。以前は公園内に駐車場があったが、今は車は入れなくなっている。
その後は一路別所温泉へ、程なく今宵の宿に着いた。会での別所温泉泊まりはこれで4度目、この宿は3度目だ。時間が早かったので、先ずはすぐ近くにある北向観音堂へ行く。ここの本堂は珍しく真北に向いていて、その先に善光寺があり、ここは現世の、善光寺は来世の利益をもたらすとか、両寺合わせてお参りするのが習わしという。また境内には「愛染かつら」のモデルにもなった桂の巨木もある。手水が温泉なのも珍しい。
この宿は全館が畳敷き、従ってスリッパはなく、素足である。部屋はゆったりとした和室、男性の部屋にお茶やお菓子が置かれていて、皆でビールを飲み暫し寛ぐ。磯貝さんも漸く心置きなく飲めることに。夕食は午後6時、その間に最上階にある展望風呂へ行く。眼下には塩田平が広がり、露天風呂も付随している。泉質は単純硫黄泉で、美肌効果のある温泉とか、飲泉も楽しめる。案内があって食事処へ。お品書きを見ると、食前酒から留めの水菓子まで十二品、また1ヵ月前の予約の特典の4合瓶が2本、そのほか岩魚の骨酒4合、追加にお酒を4合、美食とお酒を存分に味わった。この間お喋りも談論風発、実に楽しい一時を過ごすことができた。これまでとは違った雰囲気とは何方かの言だった。
4.「安曇野 翁」 北安曇郡池田町中鵜 3056-5 TEL 0261-62-1017
宿を出たのは9時半、ここから安曇野へはいくつかルートがあるが、宿の方の言では、南に位置する鹿教湯温泉を通る国道 254号線を通るルートが良いとかでそれに従う。トンネルと山道から開放されて安曇野に出ると、正面に常念岳が、いつ見てもさすが安曇野のシンボルだと思う。先ずは故久保さんに教わって以来、信州探蕎の折りには必ず寄っていた就一郎漬物本舗へ、でも火曜は定休日だった。それで翁に直行することにする。
目指す翁は安曇野アートライン (県道 51 号線) を北上し、右折して上がった高台にある。時間は丁度
11 時、招かれて中へ入る。明るい清楚な佇まい、窓の外には大滝山から鹿島槍ヶ岳までのパノラマが展開する。この日は生憎少々雲がかかっているが、でも展望は素晴らしい。注文は前田さんが「田舎」のほかは皆さん「鴨せいろ」、ささは冷えた大雪渓、生き返るような気持ちだ。ここの主人の若月茂さんは、二八そば打ちの名人で翁を主宰していた高橋邦宏さんの一番弟子だった人、名人ゆずりのそばには定評がある。出てきたざるに盛られたそばは細打ち、コシが立っていて喉越しがよく、少し辛めのつゆに実にマッチしていて美味しい。申し分ない逸品だ。満足して翁を後にした。
5.大雪渓蔵元と道の駅池田
どうして大雪渓の蔵元へ寄ることになったのかの経緯は不明だが、山から下りて県道 51 号線を北上すると、ほどなく蔵元直営店に着いた。このお酒私は長野では何度か口にしているが、翁でもそうだったように、冷やでの端麗な味が印象に残る酒だ。しかも大雪渓は白馬の大雪渓に因んでいるという先入観があったものだから、長野でも白馬村辺りに蔵元があるのだろうと思っていただけに、安曇野だったのは意外だった。試飲コーナーがあり、純米大吟醸酒や特別純米酒を頂いた。でも失礼だが大雪渓には辛口本醸造の冷やが最も似合っていると思った。皆さん思い思いにお酒を買い求められた。
次いで更に北上して道の駅池田へ、私は帰路の国道 148 号線の道の駅白馬を推奨しておいたが、連絡がつかないとかで、ここで買い物を済ます。農産物から加工品まで数多くの品が並ぶ。暫し買い物に時間を費やし帰路へ。大町から国道を北上、天気が良ければ左手に白馬三山が勇姿を見せるのだが、生憎の曇り空。道はその後姫川の源流から河口の糸魚川へ、ここから北陸自動車道へ。ところで運転する磯貝さんには委員会開催の報、小矢部川 SA での清算は返上し、一路出発点の金沢駅西口へ向かう。前田さんの機転で、取り敢えず各自に2千円を還付することにし、残りは磯貝さんに渡す。
帰途、磯貝さんでは遠距離でも運転しますという有り難いお言葉、前田さんとは再び村山市の「あらきそば」や丹波篠山の「ろあん松田」などにも挑戦できるかもと話し合った。乞うご期待。
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