2015年4月26日日曜日

能登島のそば屋「生そば 槐」(その1)

1.はじめに
 昨年暮れに行なわれた世話人会で、平成 27 年前半の行事予定を決めるに当たって、4月は 23 日月曜日に、能登島にある「生そば 槐」へ行こうということになった。発議されたのは寺田会長で、テレビ朝日でこの店が紹介されたのを観られたとか。誰も行ったことがないこともあって、すんなりそこへ行こうということになった。店名の槐は「えんじゅ」と呼ぶとか、何となく興味が持てた。3月の「あい物」の時もそうだったが、取り敢えず一度は行ってみようということに。それで事務局長の前田さんからは4月6日の月曜日に出かけましょうという連絡が入った。メンバーは寺田会長と私も入って3人、前田さんの車で出かける。
2.「生そば 槐」へ初見参
 予定の 9:40 に前田さんの車に同乗し、一路 山側環状道路を経て「のと里山海道」へ。和倉温泉経由ということで、徳田大津 IC まで行き、標識に従って和倉温泉へ。ここから能登島大橋を渡り、能登島向田町へ。ここは合併前は能登島町の役場があったところで、何度か訪れたことがある。目指すそば屋はこの向田にあるのだが、どうも県道沿いではなく、向田の町並みに向かって県道を左へと入らねばならないらしい。前田さんのスマホでは、そば屋の近辺に来ているらしいということは分かるのだが、指示される近辺の小路に入ってもそれらしき店は見当たらず、何回かスマホに表示される場所の辺りをぐるぐる回る羽目に。ところで何度目かの折、看板らしきものがあり、私が見に行くと、そこには「生そば 槐」の看板が。道を左回りに走らせていたので、この字が見えなかったのだった。これは結構分かりづらい。砂利を敷きつめた駐車場に車を停め、指示に従って納屋を通り抜け、店の前へ。着いたのは 11 時過ぎ、ところが今日は 12 時からとある。小雨が間断なく降っている。でも時間があるので近辺をブラつくことに。
 今日は小学校の入学式とかで、両親はそれに出るので時間送りになったとか。入口には白地に朱で槐と書かれた暖簾も出され、時間前だったが中へ招じ入れられる。座敷のテーブルに席を取る。メニューを見て「三色盛り」をもらうことに。この店のそばはすべて生粉打ち、十割蕎麦。玄関には信州上田の「手打百藝 大西」で修業し、大西流蕎麦道を伝承していることを証する表札板が掲げられている。暫くして「三色盛り」が出てきた。器は孟宗竹を半分に割った内側を黒く漆塗りしたもの。それに、更科、挽きぐるみ、田舎の三種盛りが、細打ち、しっかりとした打ちでこしがあり、思わず「これは美味い」と唸った。薬味は葱と山葵、これは会の皆さんにも満足して頂けると確信が持てた。座敷からは手入れの行き届いた小さな庭が見える。食べ終わる頃、珠洲焼の鉢に蕎麦湯が、変わった風情のある趣向だ。
 私たちがいる間に2組の客が。よくぞ辿り着かれたと思う。主人では、ナビで来られる時は、電話番号ではなく、地番を入力した方が着きやすいと仰る。終わって主人の田中さんからお話を伺う。蕎麦は信州産、挽きぐるみと田舎は玄蕎麦を少し小さめの石臼で自家製粉しているが、更科は自家製粉できないので、更科粉を仕入れているとかだった。帰りに2週間後に十名ばかりで来ると予約する。一人3千円位にして、三色盛りを入れて欲しいというと、3千円では二色盛りになるとか、そこを無理に三色にとお願いしたところ、私たちの熱意も汲まれて、じゃ量を調整して要望に応じましょうということになった。感謝々々。
 帰りに、七尾市府中にある能登食祭市場へ。寺田会長と前田局長のお目当ては「はちめの味醂干し?」とか、でもこの日私はパスした。ところで後日、会長からは大変美味かったと吹聴され、それではと買うことに。ところが家内がこれは大変美味いとのご託宣、今度寄ったらぜひ買うようにと約束させられる羽目に。
 金沢へ帰る途中、七尾市国分にある欅庵に立ち寄った。主人の岡崎さんとは古い付き合いだが、開業して 10 年、遠いこともあって、私は年に1回か2回しか寄っていないが、ここの「辛味おろし蕎麦」は、吟味された辛味大根を使っていて、私は大好きだ。もっともあまりにも辛くて敬遠される方もおいでるが。ここも自家製粉、生粉打ち、十割蕎麦に拘っている。注文は「辛味おろし蕎麦」と「天ぷらもり蕎麦」、器は羽咋の気多大社近くで焼かれる大社焼とか、素朴な白を基調とした器である。そばは丸抜きの挽きぐるみ、細打ちで量は多め、古民家の一角で暫し寛いだ。さすが満腹となった。またの再訪を約して辞した。

0 件のコメント:

コメントを投稿