2013年9月4日水曜日

白川義員の「永遠の日本」に見る日本の原風景〔4〕

 この第3章の湖沼には50点の写真が収録されている。収載されている湖沼は大概風光明媚な場所にあり、大部分は国立公園や国定公園に入っている。そこで区分けは公園単位とした。しかし所属していない場合もあり、その時は近くの公園に入れて記載した。

第3章 湖 沼  Lake  Regions
3−1 網走国定公園
● 能取 (ノトロ) 湖 (1) 能取湖サンゴソウ。(2) サンゴソウ緋色:北海道網走市の北西に位置する能取湖の南西岸には4haにわたってアッケシソウが生えていて、秋になると一面サンゴを敷き詰めたように真っ赤になる。そのためこのアッケシソウがサンゴソウと呼ばれるようになった。名前の由来は最初に厚岸 (アッケシ) 湖で発見されたことによるが、現在厚岸湖ではほとんど見ることはできない。この植物は塩分を十分に含む湿地以外には生育せず、絶滅危惧種に指定されている。この2点の写真は、湖の南端にある群落を9月下旬に日の出直後に撮影したもので、昼間よりもサンゴソウがずっと赤く写った。
3−2 阿寒国立公園
● 摩周湖 (3) 神の山の日の出:摩周湖西岸のほぼ中央に第三展望台があって、そこでの日の出。撮影は10月下旬。太陽の下が摩周岳 (858m) で、アイヌ語ではカムイヌプリ (神の山) という。(4)摩周湖朝光:摩周湖は周囲 21km のカルデラ湖で、水面の標高 355m、最大水深 211.5m、その透明度はバイカル湖に次いで世界第2位である。この写真は湖の南端にある第一展望台から撮った日の出で、前の風景とは大分異なる。(5)摩周湖と月:これまで月の出は海外も含めて数百回撮ったが、日没後に東の空がこれほど赤く染まったのは初めてだった。第三展望台に立つと、アイヌ語でカムイシュ (神となった老婆) という中島が見える。水面からの高さ 30m、湖底から 240m の溶岩ドームの頂上部である。(6)静寂なる月の出:第一展望台は昼はバスと車でごった返すが、夜は一転全くの静寂になる。(7)摩周湖俯瞰:摩周湖を東から西に向って空撮した。展望台からは見えていない摩周岳の立派な火口が見える。
● 屈斜路湖 (17)屈斜路湖の夜明け:摩周湖の西方 13km にあり、藻琴山などを外輪山とする屈斜路カルデラ内にできた日本最大のカルデラ湖。周囲 57km 、最大深度 117.5m 。湖としては国内6番目の大きさ。摩周湖と違って周囲から大小の河川が流入し、南端から釧路川となって流出する。これは秋の夜明けの風景で、東の空がこれほど鮮やかに彩色されるのは珍しい。(18)屈斜路湖の太陽柱:美幌峠の展望所から撮った太陽柱 (サンピラー) で、太陽から地平線に対して垂直方向に炎のような光芒を見せる大気現象である。これは風のない静かな日でなくては現れない。滅多に見られない現象で、実に幸運だった.2月19日の日の出直後のことである。(19)屈斜路湖の光の十字架:前の写真の5分後、雲が崩れて氷晶が散り、太陽柱は強烈に反射して光り始めた。そして更に5分後には消えた。(20)屈斜路湖黎明:12月6日の夜明け前に展望台から撮った。辺りは全て氷結している。東の空が明るくなるにつれ、目の前が荘厳な姿になった。
3−3 利尻礼文サロベツ国立公園
● 利尻島の沼(8)オタドマリ沼と利尻山夏景;利尻島の南の海岸近くにあるこの沼からの眺めは定番で、夏には緑が美しい。
● サロベツ原野の沼(9)サロベツ長沼:サロベツ原野には沼が沢山点在しているが、この長沼が最も風光明媚で美しい。
3−4 大雪山国立公園
● 然別湖(10)然別湖秋日:この国立公園は日本では最も広い。その東南部一帯が東大雪エリアで、中心をなすのが石狩岳、ニペソツ岳、それに然別湖である。
● 旭岳中腹の池(11)旭岳姿見の池:大雪山の最高峰旭岳 (2291m) とその中腹にある姿見の池。9月中旬、紅葉は真っ盛り。上部はもう落葉が始まっている。(12)旭岳中腹の池塘:旭岳ロープウェー終点の姿見駅の上にある第一展望所から撮った。紅葉の中に池塘が点在している。池塘を覆っていた旭岳の影が急速に右に後退していくのが素晴らしい。
● 大雪高原湖沼群(13)大雪高原式部沼:大雪山高根ヶ原の東側崖下の森林には多くの沼があり、巡ることができる。この沼はこのコースのほぼ中間にある。この辺りの紅葉は実に素晴らしい。(14)大雪高原えぞ沼:10月初旬に空撮。紅葉に新雪がきた。(15)大雪高原湖沼群:同じ日に南から北へ空撮。左下が大学沼、その右上が式部沼、その右下がえぞ沼、左上隅が高原沼、右上隅が黒沼。(16)晩秋の湖沼:同じ日に空撮。下から式部沼、えぞ沼、湯の沼、左上が鴨の沼。この紅葉も新雪が来て、あと数日限りだろう。
3−5 知床国立公園
● 知床五湖(22)知床四湖:熊が出るとかで閉鎖され、4回目の9月半ばに漸く五湖全体を見て回れた。(23)知床一湖:7月に一湖の湖畔から撮影。背後は左から、羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳。
(24)知床五湖全景:五湖を空撮。左が一湖、真ん中が二湖、その上が三湖、その右が四湖、その下が五湖。(25)暮れ行く知床一湖:この地点は立入禁止になり、今後は一湖の落日は二度と見ることは出来なくなった。(26)知床二湖秋景:紅葉が盛りの10月中旬に撮影。背後は左から、羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳。2007年7月に世界自然遺産に登録されてからは、観光客が爆発的に増えた。

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